子どものかぜの治療

 

秋も深まり、クリニック近くのお城公園のもみじも色づきはじめました。寒くなり花粉などのアレルギーもあいまって鼻水、せきなどの症状に悩まされる方も多いのではないでしょうか。今回は子どものかぜの治療についてまとめてみました。

子どものかぜに有効な治療法としては、

アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛薬
発熱による苦痛を緩和してくれます。

はちみつ 
いくつかのガイドラインで急なせきに対して推奨されています。ただし乳児ボツリヌス中毒(赤ちゃんに影響を与える可能性のある深刻な食中毒)のリスクがあるので、1歳未満のお子さんには使用しないでください
以下のようにホットレモンと混ぜるとより効果的と言われています。
①レモンの半分を沸騰したお湯のマグカップに絞る。
②はちみつ小さじ1〜2杯を加える。
③温かいうちに飲む(小さなお子さんには少し緩くなってから)
これ以外にもゼリーやヨーグルトに混ぜる方法もあります。

生理食塩水の鼻スプレー
鼻水または鼻詰まりを軽減させる。

ペラルゴニウム・シドイデス
せきと鼻詰まりを改善させるハー
ブの一種で、海外でUmcka cold careという商品名で市販されているようです。

メントール塗り薬
せきを和らげ、鼻詰まりをよくして呼吸をしやすくします。ただし独特の臭いを嫌がる方もいます。我が家では、メントールの塗り薬を枕元において夜中せきがひどい時にはいつでも塗れるようにしています。親としては何かしてあげた感があり、それが効いたのかどうかわかりませんが子供が朝まで眠れる時もあります。ただしこの臭いが大の苦手な娘が、他の子に塗っても臭いと言って嫌がるので困ります😅

一方で、有効でないとされている治療法は、
抗菌薬
かぜの原因はほとんどがウイルスなので、抗菌薬は無効です。
コデイン 
せき中枢に作用してせきを抑える薬ですが、12歳未満には使用できません。
エキナセア(ハーブの一種)
免疫力を高める効果については一定の結論を得ていません。
市販の風邪薬
ステロイドの鼻スプレー
ビタミンD

以上いかがでしたでしょうか。正確な診断がまずは大事ですので、せきや鼻水、ねつがある場合にはかかりつけ医に相談していただくことをおすすめします。

次回はおとなのかぜの治療についてご紹介します。

参考文献)Am Fam Physician 2019 Sep ;00(5):online, Cochrane Database Syst Rev.2018 Apr104(4), BMJ Evid Based Med 2020 Aug18, J Pediatr 1997 Mar;130(3):463-6

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